タイ骨董日記

私、自称仏像コレクターよる東南アジア初期のヒンドゥー・仏教美術、タイのお守りプラクルアン情報。SINCE Feb2006 (C) 2006 タイ骨董日記

2024-01-01から1年間の記事一覧

ヴィン・フン古代寺院 (Vinh Hung Ancient Tower)バクリュウ省

先週の日曜日にベトナム南部メコンデルタ バクリュウ省のヴィン・フン古代寺院 (Vinh Hung Ancient Tower)に行ってきました。扶南国の時代からある寺院跡でアンコール時代までのかなり長い期間の遺物がここから発掘されています。 敷地内にある展示室です…

チャンパーサック王国の遺産(その5)

チャンパーサックのワーン製のお守りの続きです。今回はこの2点です。ラオス側で出土したもので2点ともラーンサーン様式のかなり状態の良いものです。左側は特に素晴らしいもので本の表紙写真になってもいいくらいのものです。何とか譲ってもらいました。…

チャンパーサック王国の遺産(その4)

チャンパーサックのワーン製の出土仏もう少し続きます。こちらは(その2)で記事にした出土仏と同じ出土地(ラオスに隣接するタイ側の県、ウボンラーチャターニー県)のものです。この型もラーンサーン様式ですがアユタヤ美術の影響を強く受けています。タ…

チャンパーサック王国の遺産(その3)

タイ正月は終わりましたが、以前から手放すことがあれば連絡をしてほしいとお願いしていた知り合いのコレクションをタイ正月の初日についに譲ってもらいました。ありがたいことです。ラーチャーン様式の塼仏(ワーン製)でタイ国境に近いラオス側(チャンパー…

青銅の仏手

結構いいサイズの仏手(青銅製)を入手しました。ただの青銅製仏手ではありません。縄のようなものが巻きついている、今まで見たことない手です。最初は数珠を掴んでいるのかと思いました。しかし画像では数珠とは違うようです。縄のような部分もそうですが…

チャンパーサック王国の遺産(その2)

入手したもう1点です。こちらはタイ側ウボンラーチャターニー県で出土したものです。美術的にラーンサーン美術(タイ語ではラーンチャーン美術)でラーンサーン王朝末期かチャンパーサック王国時代初めごろのものだと思います。年代的にはアユタヤ王朝末期…

チャンパーサック王国の遺産

ラオス南部チャンパーサック県の古い寺院跡の壁に貼りついていたワーン製の仏像です。表情が良く、最初に見た時にすぐに欲しくなりました。写真1枚目は日中外で、写真2枚目は暗所で外光にかざして撮ったものです。 見ての通りいい顔をしています。微かに塗…

ラーンサーン銀製仏(タイ東北部出土)

ラーンサーン(ラーンチャーン)様式のお守りサイズの銀製仏を入手しました。タイ東北部出土のものです。 ソリッドの銀製で小さいですが少し重みがあります。 この型に近い同様式の銀製仏が数年前にタイ東北部のウボンで出しおり、おそらくはウボン又はその…

タイルー木製仏 お守りサイズ

タイ北部ランナー木製仏(タイルー様式)を入手しました。お守りサイズ、なかなかないサイズで貴重なものです。おそらくマイモンコンと呼ばれる神聖な木材で彫られたものだと思います。 年代は19世紀後半〜20世紀初めごろ。簡単に彫ったように見えますが美術…

オケオ文化展示館(アンザン省)

先月、再度オケオ(アンザン省)に行ってきました。今回は1年半前(2022年8月)に行った際、閉まっていたオケオ文化展示館を無事見学しましたのでたくさん写真をアップしておきます。 下の写真3枚は今回最も見たかったものです。 周辺から出土した宝飾品、…

ハリプンチャイ期の菩薩頭部

最近使っているスマホの壁紙です。 20年以上前に入手したタイ北部ハリプンチャイ期(ランプーン県出土)のテラコッタ製頭部ですが昨年やっと専用の立派な台座を作りました。宝冠をつけており王族(貴族)かと思っていましたが、額に白毫に近いものがあるので…

ウートン中期〜アユタヤ初期とポストバイヨン期 青銅仏 比較

ウートン期の青銅仏は(初期、中期、末期の)3期に分類されますが中期と末期(アユタヤ初期)の違いはなかなか微妙な部分があるので、並べて比較してみました。 写真1、2枚目は文献に掲載されている坐像で1枚目はウートン中期(14〜15世紀)、2枚目…

シュリーヴィジャヤ期の塼仏(トラン出土)その10

写真はタイ南部トラン出土のシュリーヴィジャヤ期(8〜9世紀頃)の塼仏です。出土時以前から割れた状態の残欠ですが、残っている部分の状態はかなり良いものです。特注のステンレスケースが仕上がり収めました。 証明下で撮影したものです。 次にタイ プー…

ドヴァーラヴァティー期の塼仏(ナードゥン出土)文献掲載の型

マハーサラカム県ナードゥン出土の塼仏残欠を文献に掲載されている同型と並べて写真を撮りました。ドヴァーラヴァティー期、9世紀頃のものです。文献に掲載されている塼仏はコンケン国立博物館のコレクションです。1枚目は倚像の塼仏です。中国の初唐、日…

ランナー期の木製仏

久しぶりにランナー期の木製仏を購入しました。 左側はおそらくプラ・ブアケム、右側はランナー仏。ブアケムは中型サイズで頭部の形状や子供のような顔立ち等、今まで見たことのない珍しいタイプのものです。ブアケムはミャンマーのシャン州やタイ北部のラン…

毘沙門天(多聞天)の古代コイン

小さなコインの残欠です。材質は銀や鉛等の金属製です。コイン表側は英名でクベーラ、タイ語ではターウクェーンと呼ばれるヒンドゥー神がデザインされています。おそらく日本の毘沙門天(多聞天)にあたると思います。 写真2枚目はタイ中部出土のテラコッタ…

ナーガ仏のお守り ワット・クワンカムルー寺(プレー県)

久しぶりにプラクルアンの記事を書きます。写真はタイ北部プレー県 ワット・クワンカムルー寺で発行されたナーガ仏のお守りです。高僧クバー・ゲーウらによって約48年前の仏暦2518年12月19日にワット・クワンカムルー寺で入念儀式され翌年仏暦2519年3月9日…

メコンの絶景(タイ北部チェンコーン)

今週日曜日に久しぶりにチェンコーン(チェンラーイ県)行って来ましたので写真をアップしておきます。相変わらず垢抜けない田舎街ですが、タイ北部でメコン川を眺めるにはここがベストだと思います。写真1〜5枚目はチェンコーン市内からチェンセーン方向…

2024年 骨董始め 龍神ナーガ

カンボジアの機織りの道具です。2024年の干支「辰年」にちなんで龍神(ナーガ)を集めて掲載します。東南アジアでは龍神(ナーガ)はとても人気があり、守り神として寺院の装飾のみならずこのように庶民が使う道具(木工美術品)にまで彫刻され大事にされて…