タイ骨董日記

私、自称仏像コレクターよる東南アジア初期のヒンドゥー・仏教美術、タイのお守りプラクルアン情報。SINCE Feb2006 (C) 2006 タイ骨董日記

2022-01-01から1年間の記事一覧

お守り、仏像コンテスト(2022年 12月 18日・ランプーン)

先々週の日曜日にタイ北部ランプーン市内で開催されたお守りコンテストに行ってきました。前回参加したコロナ時の大会(2020年9月)以来で2年と3ヶ月ぶりです。内容はいつもの通り、前日の土曜日はプロのお守り業者が一斉に集まるお守りマーケット(写真2…

シュリーヴィジャヤ期の塼仏 スラータニー県出土(その2)

写真1〜5枚目はタイ南部スラータニー県プンピン郡出土、シュリーヴィジャヤ期(8~9世紀)の塼仏です。材質はテラコッタ(土製)、インドのグプタ朝末期からパーラ朝美術の影響を受けた東南アジア初期の貴重な塼仏です。塼仏の中央は瞑想する仏陀、左側…

ヴィシュヌ立像(扶南、シュリーヴィジャヤ様式)その5(完結)

先月約3年ぶりにベトナムに行ってきました。1ヶ月弱滞在しましたがそのうちの10日間をメコンデルタで過ごしました。今回は前回行かなかったカントー省博物館とドンタップ省博物館、それからオケオ遺跡をホテルで借りたバイクで廻りました。またクメール…

ドヴァーラヴァティー期の塼仏 ナコーンラーチャシーマー県出土

ナコーンラーチャシーマー県(ノーンスーン郡出土)、ドヴァーラヴァティー期の塼仏を入手しました(写真1、2枚目)。貴重な型(ナーガ仏)で市場には出ないのですがコレクターに何とか譲ってもらいました。完品がコンケン国立博物館に展示されています(…

ロッブリー出土の塼仏残欠(ドヴァーラヴァティー期)

ロッブリー出土、ドヴァーラヴァティー期の塼仏片(写真1〜4枚目)を入手しました。ロッブリー市内のソムデッ・プラナラーイ国立博物館にも同型の残欠下部が展示されています(写真5枚目)。文献に掲載されている状態の良いもの(写真6枚目)と並べて比較…

リヤン・プラチャオ・トンルアン 仏暦2512年(パヤオ県シーコームカム寺院)

パヤオ県シーコームカム寺院のお守りリヤン・プラチャオ・トンルアン 仏暦2512年(西暦1969年)を入手しました。摩耗はありますがクラシックな雰囲気に我慢出来ず、価格交渉をして購入しました。買わなかったらきっと後悔していたでしょう。このような50年以…

ウートン青銅仏頭部 残欠

珍しいウートン青銅仏の頭部残欠(写真1〜4枚目)を手に入れた。タイ美術史的にはアユタヤ初期のものでスコータイ美術の影響を受けています。実際、最初このに残欠を見た時にスコータイ?と思ったくらいで、スコータイ仏のように頬から顎にかけて膨よかな…

シュリーヴィジャヤ期の塼仏 スラータニー県出土

タイ南部スラータニー県出土の塼仏片を入手した(写真1〜3枚目)。残欠ですが顔の表情が残る状態のいいもので上部には菩提樹、右側には仏塔もはっきりと残っています。さっそくちょうどいい大きさのケースを見つけていれた。写真4枚目は文献に掲載されて…

スコータイ時代のお守り(土製)14〜15世紀

薄い土製のスコータイ時代の出土仏(プラクルアン)を入手した(写真1〜3枚目)。写真1枚目から分かるように小さなお守りです。しかしサイズは小型でも美術レベルは流石は本物で、大型の青銅仏と比較するとよく分かるがシルエットや細かい造りまでそっく…

ルアンポー・トゥアット(ワット・ブラシン、チェンマイ)仏暦2506年

現在、タイ南部のみならず、タイ全土で最も有名なお守りの1つとなったプラ・ルアンポー・トゥアットはアユタヤ時代(17世紀)に実在した高僧ルアンポー・トゥアットをモデルにしたお守りで、タイ南部パッタニー県ワット・チャーンハイ寺の住職、高僧アー…

ドヴァーラヴァティー期 人物(女性)像頭部 チャンセン出土

チャンセン出土の女性の人物像頭部(写真1枚目)を入手しさっそくケースを探しに行ったらぴったりのものが見つかった。ドヴァーラヴァティー様式の笑みを浮かべた目を開けた女性像頭部で大きなイヤリングを身につけており、髪は後ろにたくし上げられていま…

ドヴァーラヴァティー期 猿を連れた人物像

ドヴァーラヴァティー期のテラコッタ製人形の代表作「猿を連れた人物像」です。残欠ですが胴体と下半身部の全てが揃ったので撮影してみました(写真1枚目)。写真2枚目はランプーン県のハリプンチャイ国立博物館に掲示されているものですが、ここに説明さ…

ヴィシュヌ立像(扶南、シュリーヴィジャヤ様式)その4

折れた腕はまだ接着剤で付けていませんが写真屋で撮影して来ました。真正面と真後ろからの写真(写真1、2枚目)では分からないですが、3枚目以降の写真のように上半身が斜め上に反っています。背中側からもしなっているのが分かると思います。プノンペンの…

ヴィシュヌ立像(扶南、シュリーヴィジャヤ様式)その3

以前(その2)まで書き、追記を繰り返して来た記事「ヴィシュヌ立像(シュリーヴィジャヤ様式)」の続き(その3)を書きます。写真2枚目〜5枚目はホーチミン市の歴史博物館に展示されているヴィシュヌ神像(7世紀、アンザン省出土、オケオ文化)ですが2…

ナコンパトムの仏塔とドヴァーラヴァティー期倚像

写真はバンコク西部の都市ナコンパトムにある世界最大の仏塔プラ・パトム・チェディです。写真1〜4枚目はナコンパトム鉄道駅前から仏塔入口正面(北側)に向かって撮影したものです。仏塔北側の立像参拝後、仏塔を中心軸として中庭を周回するのですが写真…

ハリプンチャイ期 仏像頭部

ランプーン県出土ハリプンチャイ期の仏像頭部です。何度もブログで記事にしていますが新しい写真を掲載します。参考に以前の記事も貼りつけておきます。https://thaiart.blog.ss-blog.jp/2018-06-02 The Sacred Sculpture of Thailand: The Alexander B. Gri…

青銅仏トルソー ピュー時代 or ドヴァーラヴァティー期

今年度、第1回目の記事は昨日入手したばかりの青銅仏のトルソー(写真1、2枚目)です。ドヴァーラヴァティー期のものとして入手しましたが、もしかしたら同時期のミャンマー ピュー時代のものかもしれません。写真3枚目は参考写真ですがメトロポリタン美…

ランチャーン青銅仏頭部

ランチャーン期 17世紀頃の青銅仏の頭部です。表情が良く気に入っています。久しぶりにラオスカテゴリーの記事を更新。近いうちに開国することを願っています。

チェンセン青銅仏 造形

仏像は美しい。写真はチェンセン青銅仏・チャイプラーカーン様式(上から頭部、胴体部、台座部)です。このように拡大すると造形や古い青銅の質感の素晴らしさがよく分かります。本物の美術は頑張っても真似することは出来ません。たとえ頭部や手足だけの残…

ドヴァーラヴァティー期 テラコッタ人物像頭部(チャイナット出土)

先週またドヴァーラヴァティー期の人物像頭部(テラコッタ製)を入手しました(写真1〜3枚目)。タイ中部チャイナット県出土のものです。写真4枚目は文献に掲載されている同型のもの、写真5枚目はスパンブリー県ウートン国立博物館に展示されている同型…

ラタナコーシン朝 経典画

ラタナコーシン期の経典の絵画部分2対です。バンコクのジム トンプソンの家(JIM THOMPSON HOUSE MUSEUM)に飾られてるコレクションに似た塗金の画枠に入れています。年代的にはラタナコーシン朝初期 19世紀前半頃のものだと思います。おそらくこのレベル…

子象がやって来た。ミャンマー青銅美術

今年最初の買い物です。ミャンマーから来たブロンズ製の子象です。ミャンマー・カレン州のミャワディーからタイ国境のメーソートを経由して入ってきた物です。目が可愛く、尻尾もあります。裏側からは黒変した土が詰まっているのが分かりますがこれはビルマ…

東南アジア初期の美術 西側の影響(その2)

写真1枚目はカンボジアと国境のあるタイ東部サケーオ県で出土したプレアンコール期 プレイ・クメン様式(7世紀後半〜8世紀初め)の青銅仏です。タイ側で出土したプレアンコール期(クメール様式)の仏像なので同時期のドヴァーラヴァティー様式と言われる…

シャン美術 お弟子像(ガルーダ顔)

2022年あけましておめでとうございます。今年も頑張っていきます。写真はミャンマー・シャン州の青銅製お弟子像ですがお顔がヒンズー神のガルーダになったとても珍しいものです。年代的には18〜19世紀。今年もいいものとの出会いがありますように! Burm…