タイ骨董日記

私、自称仏像コレクターよる東南アジア初期のヒンドゥー・仏教美術、タイのお守りプラクルアン情報。SINCE Feb2006 (C) 2006 タイ骨董日記

2020-01-01から1年間の記事一覧

ほとけと神々大集合(龍谷ミュージアム)

先日、龍谷ミュージアムで開催されている企画展「ほとけと神々大集合 ―岡山・宗教美術の名宝―」を見に行ってきました。内容も素晴らしくとても勉強になりました。内部の写真撮影は不可ですので図録の写真を2点(写真2、3枚目)掲載させていただきます。2…

シャン美術 仏陀ストーリー 涅槃

仏陀ストーリーシリーズの涅槃仏を入手しました。ナーガ上に釈迦が横たわる珍しいタイプで迫力ある造形です。以前記事にした生老病死と同時に出土した同セットのもので緑青も塗金もいい感じです。 Burmese Buddhist Sculpture: Johan Moyer Collection作者: …

ハヌマーン 銀製(プレー県のお守り)

久しぶりにプラクルアンの記事を書きます。写真1〜4枚目はタイ北部プレー県 ワット・クワンカムルー寺で発行されたハヌマーンのお守りです。このお守りは高僧クバー・ゲーウらによってちょうど45年前の今日、仏暦2518年12月19日にワット・クワンカムルー…

クメール黒褐釉陶 破片(ブリラム出土)

先日ブリラムで出土したばかりのクメール黒褐釉陶の破片です。人物か動物の顔かまだ分かりませんが即決しました。凄い迫力です。早く実物が見たい、、。 The Roots of Thai Art出版社/メーカー: River Books発売日: 2012/08/16メディア: ハードカバー

シャンの塼仏残欠 17世紀?

何度かブログのネタになっているシャン様式の塼仏片です。特徴のある顔立ちで2年前に行ってきたシャン州のタウンジーとインレー湖近くのカックー遺跡やインデイン遺跡(16〜17世紀)で見られる像(写真2、3枚目)の顔とよく似ています。写真4枚目は…

飛鳥仏、白鳳仏の特徴とドヴァーラヴァティー仏 比較

先日、奈良に飛鳥時代(西暦592年〜710年)の仏像と塼仏を見に行って来ました。写真1枚目は奈良国立博物館(仏像館地下)の掲示の一部ですが飛鳥時代前期と後期(白鳳時代)の仏像の特徴について分かりやすく説明されているので紹介しておきます。日本で最…

ウートン青銅仏頭部 初期〜中期

ウートン初期から中期の青銅仏頭部(写真1〜3枚目)です。美術的に短い期間に作られたもので、青銅も薄く完品も少ないと言われています。この頭部も残欠ですが美しい緑青や美術レベルの高さから入手して以来、頭部コレクションのひとつになっています。写…

ドヴァーラヴァティー期 青銅仏 倚像残欠

写真1〜3枚目はドヴァーラヴァティー期の青銅仏残欠でかなり以前に入手したものです。肩付近に付いている装飾が購入時から何かと気になっていましたが文献で調べてたら分かりました。写真4、5枚目は石製のレリーフ(プラ・パトム・チェディ国立博物館蔵…

アユタヤ末期〜ラタナコーシン初期 仏画

持っている仏画の中で一番大型のものですが、大きさは別にしても色づかいや構図がとても迫力のある作品です。写真4枚目は文献に掲載させているアユタヤ時代の経典 17〜18世紀(タイ国立図書館蔵、左側)と比較してみたものですが繊細さは匹敵すると思います…

扶南(プレアンコール) 頭部

チャンパ初期(ベトナム南部)ガラス製の頭部(写真1〜4枚目)です。材質的には古代ビーズに近いと思います。ケースから出して撮影しました。はっきりと分かっていませんがヴィシュヌ神か菩薩の頭部だと思います。今回はメトロポリタン美術館に展示されて…

お守りの欠片? ドヴァーラヴァティー期(スパンブリー出土)

とても珍しいもの(写真1枚目)を入手しました。最初これを見た時、何かは分かりませんでしたが馬や象の彫刻を見た瞬間に凄いものだと感じ即決しました。その後、以前撮影しておいたスパンブリー県ウートン国立博物館の展示品から確認出来たのが写真2〜4…

ドヴァーラヴァティー期 青銅仏坐像

コレクションのドヴァーラヴァティー期 青銅仏坐像(写真1枚目)です。写真2、3枚目は下のドヴァーラヴァティー期の文献に掲載されているバンコク国立博物館とタイ王族のコレクションですがよく似ていたので比較(写真4、5枚目)してみました。見ての通…

ラタナコーシン期 仏画 比較

2017年に開催された日タイ修好130周年記念特別展「タイ〜仏の国の輝き〜」の図録を眺めていたら、これは!というものがあり久しぶりに仏画のコレクション(写真1枚目左)を出して比較してみました。写真2枚目はこの特別展に展示されたラタナコーシン期 19…

ロッブリー出土のテラコッタ製頭部

写真1〜3枚目はやっと譲ってもらったロッブリー県出土のテラコッタ製頭部です。大きなイヤリングを身につけた頭部でタイ初期の人物像に見られる特徴的な髪型をしています。写真4〜6枚目はタイの国立博物館に展示されている同様の髪型のもの(石像)をピ…

ドヴァーラヴァティー期 テラコッタ製人物像(チャンセン出土)その8

ナコンサワン県チャンセン出土のテラコッタ製 人物像(トルソー)を入手しました(写真1、2枚目)。前々から欲しかった型でチャンセンの博物館に展示されているもの(写真3、4枚目)と同型です。頭部は欠損していますが体型だけでも魅力的で手には果物?…

ウートン(ポストバイヨン)中期〜後期 青銅仏立像 比較

写真右側の青銅立像は20数年前にポスト・バイヨン期(15〜16世紀)のものとして手に入れたものです。カンボジアのポスト・バイヨン期(14〜16世紀)はタイのウートン期(アユタヤ初期)のものとほぼ同時期のもので美術様式にも共通点が多いですが…

ドヴァーラヴァティー期 猿を連れた人物像 チャンセン出土(その2)

チャンセン出土テラコッタ製の猿(写真1、2枚目)を入手しました。以前から欲しかった「猿を連れた人物像」の下半身部分です。前側も後ろ側もよく残っており立体感があります。同型の残欠がスパンブリー県ウートン国立博物館(写真3、4枚目)やナコンサ…

ロッブリー期の塼仏片(テラコッタ製)

久しぶりにロッブリー期の塼仏片(写真1、2枚目)を入手しました。クメール王朝時代 アンコール・ワット期〜バイヨン期(12〜13世紀)のものですがタイ(ブリラム県)出土のものでタイではロッブリー期のものと呼ばれます。文献で調べてみたところ同型…

ドヴァーラヴァティー期 テラコッタ人物像 チャイナット出土(その2)

チャイナット出土のテラコッタ製人物像(胴体部)を入手した(写真1〜2枚目)。ロッブリーのソムデット・プラナラーイ国立博物館に展示されているもの(写真3枚目)と同じ型です。先日入手したもうひとつの型と並べてみると文献写真(写真5枚目)と同じ構…

ランチャーン青銅仏頭部

久しぶりにラオスの仏像を手に入れた。ランチャーン後期〜末期(17〜18世紀)の青銅製の頭部です。3枚目は文献のものと比較したもの。癒されるお顔です。 Lao Buddha: The Image and Its History作者: Lopetcharat, Somkiart出版社/メーカー: Art Media…

シュリーヴィジャヤ期の塼仏(トラン出土)その3

また博物館級の塼仏を入手してしまいました(写真1〜4枚目)。トラン出土のシュリーヴィジャヤ期(8〜9世紀)のものです。小さい塼仏ですが写真4枚目の通り構図も細かく、無数の菩薩?が仏陀の周りを囲んでいます。仏陀(倚像)の両脇は観音菩薩と弥勒…

お守り、仏像コンテスト(2020年 9月 6日・チェンマイ)

日曜日、1年ぶりにお守り、仏像コンテストに行ってきました。今年はコロナの影響で3月半ば以降コンテストがすべてキャンセルになっていましたが8月下旬のバンコクのコンテストから再開しています。今回行ってきた北部チェンマイのコンテストは約2年ぶりの…

菩薩頭部 テラコッタ製

とても珍しいものを手に入れた。テラコッタ製の頭部で写真1枚目のようにとても小さいが顔の造りが素晴らしいものです。コレクターに譲ってもらったもので、おそらく東南アジアではなくインドかスリランカ付近のものではないかと思っていますがまだ分かって…

三尊像 クメール王朝 塼仏の型(ブリラム県出土)

久しぶりにクメールのものです。タイ東北部ブリラム県で出土した塼仏の型(青銅製)を入手しました(写真1〜5枚目)。今月出土したばかりのもので写真6枚目はクリーニング前の状態です。出土地は県内の有名なパノムルン遺跡や隣県ナコンラチャシマのピマ…

シュリーヴィジャヤ期の塼仏(トラン出土)その2

写真1、2枚目も最近入手したシュリーヴィジャヤ期の塼仏(トラン出土)です。表側はおそらく観音菩薩像、裏側はサンスクリット語(Ye Dharma)の印章が押された塼仏の残欠です。写真3枚目はナコーンシータマラート国立博物館に展示されている同型もしくは…

仏陀ストーリー 生老病死(シャン美術)

初めて手に入れた仏陀ストーリー青銅シリーズの生老病死です。緑青と塗金のコントラストが美しい。シャン美術18〜19世紀のもの。 Burmese Buddhist Sculpture: Johan Moyer Collection作者: Karow, Otto出版社/メーカー: White Lotus Co Ltd発売日: 1995…

シュリーヴィジャヤ期の塼仏(トラン出土)

タラン国立博物館(プーケット)の記事を書いたので次に今回の成果について書きます。写真1枚目がコレクターの方に譲ってもらったトラン出土のシュリーヴィジャヤ期(8〜9世紀)の塼仏です。今月初めにタラン国立博物館に行ったのはこの塼仏を確認する為…

タラン国立博物館(プーケット)

先週またタイ南部に行って来ました。前回はタイ南部のタイランド湾側(東側)でしたが、今回はアンダマン海側(西側)を南下しました。さっそく旅のハイライトであるタラン国立博物館を記事にします。ここは数年にわたる改装工事を経て今年初めにリューアル…

タイヤイ(シャン)のお守り

珍しいものを入手した。タイヤイ(シャン)の出土品です。シャン様式のお顔で大きなイヤリングを身につけたとてもユニークなブロンズ像です。年代はタイ・ランナー期と同時期の19世紀から20世紀初めごろのものと思います。とりあえずお守りケースに入れ…

ロッブリー出土の塼仏片

実は最近また博物館級の塼仏片を入手しました。ロッブリー県北東部のチャイバーダーン郡カオ・ヒンクリン出土のものです。ここはペッチャブーン県シーテープ郡南部のバーン・ノーンサーンから直線距離20キロほどの位置ですが、文献に掲載されているシーテー…