タイ骨董日記

私、自称仏像コレクターよる東南アジア初期のヒンドゥー・仏教美術、タイのお守りプラクルアン情報。SINCE Feb2006 (C) 2006 タイ骨董日記

ビルマ発

ミャンマー ラカイン州 アラカン青銅仏 16〜17世紀

珍しいアラカン王国の青銅仏を手に入れました。アラカン王国はミャンマー西部ラカイン州ミャウー(Myauk-U)で15世紀頃〜18世紀まで栄えた王国です。現在でも16世紀ごろの最盛期に建てられた遺跡群が大きなダメージなく残っています。写真が入手した青銅仏…

青銅仏トルソー ピュー時代 or ドヴァーラヴァティー期

今年度、第1回目の記事は昨日入手したばかりの青銅仏のトルソー(写真1、2枚目)です。ドヴァーラヴァティー期のものとして入手しましたが、もしかしたら同時期のミャンマー ピュー時代のものかもしれません。写真3枚目は参考写真ですがメトロポリタン美…

子象がやって来た。ミャンマー青銅美術

今年最初の買い物です。ミャンマーから来たブロンズ製の子象です。ミャンマー・カレン州のミャワディーからタイ国境のメーソートを経由して入ってきた物です。目が可愛く、尻尾もあります。裏側からは黒変した土が詰まっているのが分かりますがこれはビルマ…

シャン美術 お弟子像(ガルーダ顔)

2022年あけましておめでとうございます。今年も頑張っていきます。写真はミャンマー・シャン州の青銅製お弟子像ですがお顔がヒンズー神のガルーダになったとても珍しいものです。年代的には18〜19世紀。今年もいいものとの出会いがありますように! Burm…

シャン青銅 奉納者像

シャン様式のブロンズ像です。写真4枚目から分かるように小型の像ですがシャン美術の模範になるような顔つきで表面はブラウン・パティーナで覆われた状態最高の優品です。もともとミャンマー国境のあるタイ北部在住の方がコレクションしていたものでした。…

シャン美術 仏陀ストーリー 初期頃(その3)

仏陀ストーリー初期、年代的には17〜18世紀のものだと思います。分厚いブロンズ製です。写真4枚目はMyauk-U ミャウーにあるアラカン王国時代(15〜18世紀)の遺跡の仏像ですが、どっしりとした体型や大きな耳の造り等、おそらくこれらの美術の影響を受…

シャン美術 仏陀ストーリー 初期頃(その2)

もう一点持っている仏陀ストーリー初期頃(17〜18世紀)の作品「釈迦誕生のシーン」です。写真1枚目は摩耶夫人です。繊細な造りで表情がとてもリアルです。手で持った写真を掲載した過去の記事を貼りつけておきます。https://thaiart.blog.ss-blog.jp/2…

シャン美術 仏陀ストーリー 初期頃

シャンの仏陀ストーリーシリーズの中でもとても珍しい形状のものです。3段のピラミッド型で仏陀(釈迦)が頂上に座り、2段目以下に弟子が座り、象や鹿なども捉まって説法を聞いているシーン(初転法輪?)です。最近気づいたのですが全体の形状を見るとお…

シャン青銅仏 小型

今日から6月。写真1、2枚目は塗金や台座部には朱色の塗料(チャート)が残った小型のシャン青銅仏です。実物はまだ見ていませんが最近入手したものです。後頭部には菩提樹もしくは光背があった跡があります。年代的には18世紀後半から19世紀初め頃の…

シャン青銅 プラ・ウパクット

シャン(タイヤイ)様式のウパクット仏です。青銅表面の緑青は磨かれておりピカピカのブロンズで分厚くてとてもいい材質です。年代は18〜19世紀、シャン美術からマンダレー美術にかけてのものです。希少なお守りサイズなのでいつか銀ケースに入れたいと…

シャン美術 仏陀ストーリー 涅槃

仏陀ストーリーシリーズの涅槃仏を入手しました。ナーガ上に釈迦が横たわる珍しいタイプで迫力ある造形です。以前記事にした生老病死と同時に出土した同セットのもので緑青も塗金もいい感じです。 Burmese Buddhist Sculpture: Johan Moyer Collection作者: …

シャンの塼仏残欠 17世紀?

何度かブログのネタになっているシャン様式の塼仏片です。特徴のある顔立ちで2年前に行ってきたシャン州のタウンジーとインレー湖近くのカックー遺跡やインデイン遺跡(16〜17世紀)で見られる像(写真2、3枚目)の顔とよく似ています。写真4枚目は…

仏陀ストーリー 生老病死(シャン美術)

初めて手に入れた仏陀ストーリー青銅シリーズの生老病死です。緑青と塗金のコントラストが美しい。シャン美術18〜19世紀のもの。 Burmese Buddhist Sculpture: Johan Moyer Collection作者: Karow, Otto出版社/メーカー: White Lotus Co Ltd発売日: 1995…

タイヤイ(シャン)のお守り

珍しいものを入手した。タイヤイ(シャン)の出土品です。シャン様式のお顔で大きなイヤリングを身につけたとてもユニークなブロンズ像です。年代はタイ・ランナー期と同時期の19世紀から20世紀初めごろのものと思います。とりあえずお守りケースに入れ…

シャン青銅仏 小型 2点

先日入手した小型のシャンの青銅仏2点ですが左側は金の含有量が高いようで重く、地肌部分はピンクゴールドのような色をしている。右は銀の含有量が高く地肌は銀色で全体的が黒光りしている。1点ずつ別々の場所から入手したものだがサイズや金と銀の材質等…

仏陀ストーリー 青銅の象

青銅製の大型の象です。2002年頃、ミャンマー国境に近いタイ北部で入手したシャン州から来たものです。可愛い象ですが動きがあってとても迫力があります。ブロンズの材質や象使いの表情から18世紀頃に作られたシャン(タイヤイ)様式の仏陀ストーリーセットの…

バガンで見た壁画(後編)

今回のバガン遺跡探索で運良く見ることが出来たパガン時代 11〜12世紀頃の仏陀ストーリーの壁画です。パガン様式の切れ長の目の仏、菩薩等、当時の色彩が残っており迫力が伝わってきます。非常に素晴らしい壁画です。やはり西側のインド北部からバングラ…

バガンで見た壁画(前編)

バガン遺跡のパゴダ内に描かれているパガン時代13世紀頃の壁画です。非常に繊細で素晴らしい作品です。遺跡内の壁画は大きな仏像同様に他の場所に移し保管することが困難なものです。現在では一部に柵や透明のアクリル板でガードされている箇所もありますが…

バガンで見た仏像

バガンの続きです。今回はeバイクで回ったのでサンライズからサンセット後まで、昼間の熱い時間帯は休んでたっぷりと見て回って来ました。小型〜中型の重要な仏像の大部分は博物館等で保管されているようですがパゴダ内の大型の仏像はパガン王朝時代(11〜13…

バガン考古学博物館

先週10年ぶりにバガンに行ってきました。今回はeバイクを借りてじっくりと回って来ましたので3回に分けて記事にしたいと思います。先ず考古学博物館からです。3度目のバガンで初めて入りましたが内容は質量共にかなり良かったです。やはりバガンの寺院等…

洞窟寺院ポーウィン山(モンユワ)

先週行って来ました。マンダレー西側にあるモンユワの洞窟寺院ポーウィン山です。直線距離ではパガンに近いかもしれません。インワ時代の仏像や壁画が残っている素晴らしいところです。たくさん写真を撮って来たので掲載しておきます。ここは超おすすめです…

仏陀ストーリー ブロンズの鹿

珍しいものを手に入れた。この鹿は仏陀ストーリーシリーズのものだと思うが単体の鹿は今回が初めて。とても可愛い青銅製の鹿で純粋無垢な表情をしている。きっと釈迦の説法を聴きに集まった鹿に違いないと思う。鹿画像追加しておきます。

モン州立博物館(モーラミャイン)

先週の日曜日からミャンマーに行ってきました。目的はモーラミャインにあるモン州立博物館の見学です。ここには何点か英文の文献に掲載されているピュー時代の出土品が展示されており以前から気になっていたのですが、やっと行って来ました。行きはタイのメ…

摩耶夫人像かもしれない

少し前に記事にしたチャンセン出土のテラコッタ製女性像(写真3枚目)ですが博物館に同じものがなく頭の中で気になっていたのですが、先日行ってきたヤンゴン国立博物館にヒントになる展示品がありました。それが写真1枚目のパガン時代11世紀の石像(砂…

ヤンゴン国立博物館(その2)

またヤンゴン国立博物館に行って来ました。前回から4ヶ月しか経っていないので、今回は見たいものだけをゆっくりと約3時間見て回ってきました。やはりパガン時代の青銅仏、石仏は凄い迫力ですし、ピュー時代の貴重な遺物は何度見ても素晴らしいです。外国人…

シャン様式の塼仏

写真上はシャン時代の塼仏残欠片です。下は昨年末に行ってきたシャン時代16〜17世紀のインデイン遺跡です。当たり前のことですが顔の作り、バランスがよく似ています。塼仏片は17〜18世紀のものだと思います。残欠でも本物の美術は十分に迫力があり…

守護神(ピュー時代、6世紀)

写真はヤンゴン国立博物館に展示されている一対の守護神(銀製の押出仏)です。Sri Ksetra出土のピュー時代のもので英文の文献でも紹介されている重要な発掘品の1つです。写真3枚目はテラコッタ製の像(上半身)ですが、20年近く前に入手したのものです。…

クメール青銅像(マハムニ・パヤー、マンダレー)

マンダレー市内のマハムニ・パヤーに展示されているアンコールワット時代の青銅像です。戦争時代の15世紀から16世紀にかけてカンボジアからタイへ、タイからビルマへ運ばれて来たもので、2メートル以上もある大型サイズの青銅像は博物館でもなかなか見…

マハムニ仏(マハムニ パヤー、マンダレー)

マンダレー滞在中に訪れたパゴダで最も良かったのがマハムニ パヤーです。ここにはマハムニ仏と呼ばれる以後ミャンマー各地で作られた仏像の原型が祀られています。18世紀末頃にヤカイン州で作られたと言われており、とても人気のある仏像です。参拝者が朝も…

古代都市インワ(アヴァ)に行ってきました。

>旅程と逆行しますがマンダレーを訪れた時に行ってきたインワ(アヴァ)の写真です。インワはマンダレー周辺では最も歴史のある地区でパガン時代後の14世紀ごろからマンダレーよりのアマラプラに都が移る18世紀中期まで約400年間王朝が続いたようです(地…