珍しいウートン青銅仏の頭部残欠(写真1〜4枚目)を手に入れた。タイ美術史的にはアユタヤ初期のものでスコータイ美術の影響を受けています。実際、最初このに残欠を見た時にスコータイ?と思ったくらいで、スコータイ仏のように頬から顎にかけて膨よかな卵のような形状(ライン)をしています。写真5〜8枚目は先日撮影してきたバンコク国立博物館に展示されているアユタヤ初期(ウートン)の青銅仏(15世紀)です。その下の写真がこれら2点と並べて比較したものですが、美術的にほぼ一致しているのが分かります。よってこの残欠も博物館の記述通りアユタヤ時代初期15世紀、もしくは15世紀〜16世紀初めのものと言えると思います。残欠ですが、かなりの優品でこれだけでも気品が感じられます。流石は本物の美術です。
The Sacred Sculpture of Thailand: The Alexander B. Griswold Collection, the Walters Art Gallery
- 出版社/メーカー: Univ of Washington Pr
- 発売日: 1997/12/01
- メディア: ハードカバー