2019-01-01から1年間の記事一覧
先週20年以上ぶりにアンコール・ワットのあるシュムリアップに行って来ました。目的は博物館を見学するためです。まずはプレアー・ノローダム・シアヌーク アンコール博物館です。ここはバンテアイ・クデイというアンコール期の寺院(遺跡)から出土したも…
写真1枚目はメトロポリタン美術館に展示されている(四つの腕)四臂の観音菩薩像です。下にリンクしている文献にも掲載されており7世紀後半〜8世紀初めのものでアック・ヨム(Ak Yum)というプレアンコール時代 7世紀頃に建てられたヒンズー教寺院出土の…
先月行ってきたベトナムの続きです。ホーチミン市からベトナム中部の都市ダナンに移動しチャム彫刻博物館に行ってきました。チャムの彫刻はミーソン遺跡で発掘された10世紀頃のものがメインですが年代的には5世紀から15世紀頃までとかなり長い期間造ら…
先週約2年ぶりにチェンマイ国立博物館に行って来ました。展示品はそんなには変わっていませんでしたが一部変更もありました。まず入って正面のチェンセン青銅仏(写真1枚目)が以前展示されていたランプーン県のものからワット・プラシン(チェンマイ旧市…
またチャンセン出土の人物像頭部を入手した(写真1枚目)。写真2枚目はチャンセン博物館に展示されている同型のものです。年代は先日行ってきたベトナム南部オケオ周辺やタイ南部またミャンマーのSri Ksetra等で出土した東南アジア初期の仏像、神像と同時…
かなり以前(2007年)にこのブログで記事にした「チャンパの宝」→(変更後)「扶南の宝」です。金ケースに入れていますがガラス製のチャンパ初期の頭部(写真1枚目)です。材質は古代ガラス(古代ビーズ)に近いものだと思います。今回はこの頭部とFine Arts…
この博物館(入口正面の黄色の建物)には戦時中を含む近代から現代にかけてのベトナム人画家の絵画が展示されていますが、敷地内奥の白い建物内に東南アジア初期の石像コレクションがあることはあまり知られていないと思います。展示物はオケオ周辺やカンボ…
ベトナムの旅の続きです。20年以上ぶりに行ってきました。インドシナ様式と言われるとても雰囲気のある古い建物ですが内部は以前に比べてすごく良くなっていました。展示内容も素晴らしく、特にベトナム南部、オケオ周辺で出土した東南アジア初期(4〜8…
戦利品です。チャンセン出土のテラコッタ製のトルソーです。下の頭部付きのものはチャンセン博物館の展示品です。一番下の比較写真を見ても分かりますが同じ金型で作られたものです。インド美術(グプタ美術)の影響を受けたドヴァーラヴァティー初期(6〜…
ちょっとここで考察を入れます。写真1枚目は17、18年頃前にチャンパ初期のものとして入手したテラコッタ製の頭部です。写真2、3枚目は今回アンザン省の博物館で実際に見てきた砂岩製のブラフマー神像(6〜7世紀)とテラコッタ製の人物像頭部(7〜…
次の日はかなり強行でしたがラチジャーを早朝に出発しカントーを経由してティエンザン省のミトーとロンアン省のタイアンの2箇所の博物館を回って来ました。カントーの博物館やドンタップ省の博物館も気になっていましたが次の機会にしました。最初の写真4枚…
次に向かったのがロンスエンから南西に行ったキエンザン省ラチジャーの博物館です。ラチジャーはロンスエンからオケオ遺跡を挟んで反対側の都市で内陸のオケオまで最も近い港町です。地図を見れば分かりますがこのラチジャーからタイランド湾を挟んだ対岸(…
まだ旅の途中ですが余裕が出来たので更新します。今回はベトナム南部のオケオ遺跡周辺の博物館を回ってきました。その後ホーチミンに移動する為、旅はカンボジアのプノンペンからスタートし船でベトナム南部に入りました。まずは最初に訪れたのがいちばん行…
コンテストの間際にランプーン市内のハリプンチャイ国立博物館に行って来ました。ここはランプーンに来たら必見の勉強部屋です。昨年1月に来た時よりも更に改装が進み展示や記述、掲示物等が良くなっています。特に重要なハリプンチャイ時代の仏像頭部は以…
日曜日にランプーン市内で開催されたお守り・仏像コンテストに行ってきました。最近はバンコクやチェンマイ等の主要都市で行われる大会以外は行かなくなったのですが、今回は特別でパヤオ県ワット・ブンユーン寺の高僧クバー・ブンロートのお守りがこのコン…
プレアンコール期のアンコール・ボレイ様式と呼ばれる青銅仏 7世紀初期頃のものです。造形が美しい。写真2〜4枚目は下の文献に掲載されているアンコール・ボレイ出土のクリシュナ像(7世紀初期)とその記述です。両者はサイズはまったく異なりますが目の…
前記事に同じくパヤオで入手した青銅仏です。写真の通り破損があり、顔はかなりすり減っていますがチェンセンの国立博物館や寺院で見られる大型の青銅仏に近いバランスのとれた造りです。おそらくチェンセン付近で出土したものだと思います。顔つきや肩幅が…
昨日、パヤオ県出土のテラコッタ製の頭部を手に入れた。いい顔で気に入っている。パヤオ出土の仏像はほとんどが砂岩製の中でテラコッタ製というのも気に入った点です。パヤオ様式はチェンセン時代と同じタイ北部の美術ですが初期から中期のものはスコータイ…
プレアンコール期の青銅仏頭部です。この頭部はカンボジア領内かカンボジア国境に近いタイ東北部で出土したものでタイではドヴァーラヴァティー様式と呼ばれることが多いですが正確にはプレアンコール様式です。小さな青銅像の頭部ですが目には瞳がありとて…
発注していたケースが仕上がって、早速入れた。ピッタリだ。これであと1000年は安泰だろう。仏教の重要な日ワン・ウィサカブーチャ(仏誕節)に間に合って良かった。 Lost Kingdoms: Hindu-Buddhist Sculpture of Early Southeast Asia作者: John Guy出…
先日入手したランチャーン木製仏を撮影して来た。本当はすぐにルアンパバーンの寺や王宮博物館に行って見比べてみたいのですがまた次の機会にと思っています。先日行ってきたナーン国立博物館にはランチャーン様式の木製仏はありませんでしたが展示室入って…
ナーン国立博物館に行って来ました。3年以上改装工事で見れませんでしたが今回やっと見学出来ました。古い邸宅はそのままでシンプルに展示されています。ナーン美術はタイ北部のランナー美術やスコータイ美術、タイルー美術等の影響を受けた美術で一般的に…
久しぶりに大きな買い物をしました。坐像で高さが60センチあるラーンサーン王朝時代(タイ語:ランチャーン)の木製仏です。ルアンパバーンから来たものでランチャーン末期18世紀のものだと思います。店主のお気に入りで店の名刺にもこの仏像の写真が使…
タイ北部のナーンクアック(招き女人像)は人気運向上や商売繁盛のお守り(クルアンラーン)に分類されていますがランナー時代を代表する青銅像です。前回の記事は5センチ以上の大きめのものでしたが、今回のは3〜4センチほどのものです。このサイズが最…
だいたい100年〜200年前の北部タイのものです。この時代のものもなかなか良い感じです。ブロンズの表面は酸化して黒褐色になっていることが多いです。この4点は別々に数年かけて入手したものです。最近はなかなか見かけません。 Lanna Style: Art and…
先日コレクターから譲ってもらったシーコムカム寺院のプラチャオ・トンルアン仏の古い写真(西暦1954年頃)(写真一番下)を受け取りに久しぶりにパヤオ市内とシーコムカム寺院に行ってきました。このシーコムカム寺院敷地内にあるお堂の中に仏暦250…
ちょっと鮮明な写真が手に入ったのでまた比較してみました。写真1枚目はコレクションのハリプンチャイ時代(初期〜中期頃)の仏像頭部(テラコッタ製)です。なぜ初期〜中期頃と言えるのかを今から説明してみます。写真2枚目がスパンブリー県ウートン国立…
少し前に記事にしたチャンセン出土のテラコッタ製女性像(写真3枚目)ですが博物館に同じものがなく頭の中で気になっていたのですが、先日行ってきたヤンゴン国立博物館にヒントになる展示品がありました。それが写真1枚目のパガン時代11世紀の石像(砂…
タイ アントン県の高僧ルアンポー・ガランのお守りパラッキッです。猿が乗った形状のパラッキッは現代では人気のパラッキッですが最初に作ったのが高僧ルアンポー・ガランだと思います。こちらは初期~中期に作られたもので40~50年前のものです。高僧ル…
またヤンゴン国立博物館に行って来ました。前回から4ヶ月しか経っていないので、今回は見たいものだけをゆっくりと約3時間見て回ってきました。やはりパガン時代の青銅仏、石仏は凄い迫力ですし、ピュー時代の貴重な遺物は何度見ても素晴らしいです。外国人…