タイ骨董日記

私、自称仏像コレクターよる東南アジア初期のヒンドゥー・仏教美術、タイのお守りプラクルアン情報。SINCE Feb2006 (C) 2006 タイ骨董日記

ヤショーダとクリシュナ

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ドヴァーラヴァティー期(チャンセン出土)のテラコッタ像です。先日コレクターにやっと譲ってもらえたものです。(実物はまだ見ていませんが)赤ちゃんを抱いた女性像で、頭部は欠損していますが赤ちゃんの顔が典型的なドヴァーラヴァティー様式の丸顔で、可愛らしく以前から譲って欲しいとお願いをしていたものです。ただ赤ちゃんにしてはイヤリングや首飾り等の装飾品を身につけており何かただの赤ん坊ではないのでは?と気になっていました。先日、偶然文献からその手がかりがとなるものを見つけたので今回記事にしました。写真4枚目の銅像メトロポリタン美術館のコレクションで5枚目はその記述です。構図的にテラコッタ像と同じ、つまりこの赤子はヒンズー神クリシュナ、赤子を抱くのは母ヤショーダということになります。おそらくそうだと思います。タイではヒンズー教の神クリシュナ像を見ることはほとんどありませんが、インド美術の影響を受けた初期の東南アジアではクリシュナ像がごく僅か(タイのシーテープ、カンボジアのアンコール・ボレイ付近で)作られており、その大型の石像をタイやカンボジア国立博物館で見ることが出来ます。参考に、もう1点もっているクリシュナ神テラコッタ製)の記事リンクを貼りつけておきます。https://thaiart.blog.ss-blog.jp/2019-09-04

<追記>2023年10月1日 バンコク国立博物館の展示品にも似た像がありましたので写真追加(写真2枚目)します。ヤショーダとクリシュナとして記事にしましたが博物館の見解ではHariti(ハリティー鬼子母神)のようです。参考まで。
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The Roots of Thai Art

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Lost Kingdoms: Hindu-Buddhist Sculpture of Early Southeast Asia (Metropolitan Museum of Art Series)

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