膝幅5センチほどのチェンセン・ファン様式の青銅仏ですがこの台座と一緒になるといっきに存在感が増します。この左右両端がはね上がった横長の台座をタイではジャンク船(タイ語=サンパオ)と呼びタイ北部やラオス北部の青銅仏でごぐ稀に見られる形状の台座です。ワット・プラケオ寺(チェンライ県)敷地内の博物館には大型のサンパオ台座が展示されていますが、古くからランナー地方の人々の間ではサンパオ船は仏陀を涅槃(悟りの境地)まで導くと信じられていると記載があります。この台座は横から見れば舟形状ですが上からは花のようにも見えます。以前、ルアンパバンで舟形台座について実際はハスの花がデザインされたものという話を聞いたことがあります。由来は舟かそれとも蓮の花か、そのどちらかだと思いますが何れにしてもチェンセン時代中期(16世紀頃)の希少な美術と言っていいと思います。またおかげさまで本日カウンターが180万を通過致しました。今後とも本ブログを宜しくお願い致します。
(2018年9月1日追記)コンケン国立博物館の展示品にこの舟形台座のチェンセン青銅仏の類似品がありましたので参考に掲載しておきます。ほぼ同年代のものと思われますが写真では残念ながら展示の下のdescriptionが読めません。いつかまた確認したいと思います。(下の写真4枚を追加)
Buddhist Sculpture of Northern Thailand
- 作者: Carol Stratton
- 出版社/メーカー: Serindia Pubns
- 発売日: 2003/06/01
- メディア: ハードカバー